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新型コロナ雇用調整助成金の特例措置はついに100%へ

2020/04/14

(2020/4/27更新)

⚠雇用調整助成金は状況に応じて随時適用拡大されることがあります。厚生労働省サイトなどで必ず最新版をご確認ください。

(2020.5.3日本経済新聞)
政府は雇用調整助成金の上限額を引き上げる調整に入った。西村康稔経済財政・再生相は3日、テレビ番組で日額8330円の上限を「引き上げる方向でやっていく」と述べた。安倍晋三首相から厚生労働省に引き上げ検討の指示が出ていることを明らかにした。自民党には1万円超まで引き上げるべきだとの声があり、厚生労働省は同水準を念頭におく。第1次補正予算は4月30日に成立したばかりで政府内の具体的な検討はこれからだ。西村氏は2020年度第2次補正予算案の編成も含めて「できるだけ早く結論を出す」とした。実現すれば「さかのぼって支給する」とも述べた。
(2020.4.24日本経済新聞)
厚生労働省は休業する小規模企業が従業員に支払う休業手当について、前年度の賃金と同じ水準を支給する場合は雇用調整助成金で全額を補助する方針だ。新型コロナウイルスの感染拡大で、外食・サービスなどの小規模企業は資金繰りが厳しい。休業しても従業員の収入が減らないように助成率を引き上げ、小規模企業に雇用の維持を促す。
(2020.4.22追記)
今年開業したばかりの事業主や労働保険料の未納、労働関係法令違反、風俗営業などは当初対象外とされていましたが、要件の緩和によって適用される範囲が拡大されています。

(2020.4.25速報)新型コロナに関する雇用調整助成金の支給を10/10へ

厚生労働省は4/25日、新型コロナウイルス感染症の影響をうけた事業主に対する雇用調整助成金の特例措置をさらに拡大することを発表しました。

拡充1.休業手当の支払率60%超の部分の助成率を特例的に10/10とする

中小企業が解雇等を行わず雇用を維持し、賃金の60%を超えて休業手当を支給する場合、60%を超える部分に係る助成率を特例的に10/10とする

拡充2.一定の要件を満たす場合は、休業手当全体の助成率を特例的に10/10とする

休業要請を受けた中小企業が解雇等を行わず雇用を維持している場合であって、下記の要件を満たす場合には、休業手当全体の助成率を特例的に10/10(100%)とする。

✅新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づき都道府県対策本部長が行う要請により、休業または営業時間の短縮を求められた対象施設を運営する事業主であって、これに協力して休業等を行っていること。

✅以下のいずれかに該当する手当を支払っていること

①労働者の休業に対して100%の休業手当を支払っていること

②上限額以上(8,330円)の休業手当を支払っていること(支払い率60%以上である場合に限る

《適用日》

令和2年4月8日以降の休業等に遡及(4月8日以降の期間を含む支給単位期間に適用)

(※対象労働者1人1日あたり8,330円の上限に変更なし)

雇用調整助成金とは?

新型コロナウイルスはついに全国が緊急事態宣言対象地域に指定されるまでに感染拡大し、その影響によって業績が悪化し、やむを得ず従業員に休業を命じなければならない状況にある会社や個人事業主は増加し続けています。

厚生労働省は、既に一定の特例が実施されている雇用調整助成金の特例を4月1日以降休業分よりさらに拡充し雇用の維持を図るよう事業主に働きかけています。

雇用調整助成金は様々なメディアでは書類が膨大で一般事業主が申請することをあえて妨害しているのではないか、といったコメントや専門家への委託費等事務コストがかかりすぎるため『解雇して失業給付で耐えてもらった方がマシ』などという意見がSNS等インターネット上でも錯そうしていますが、今回の拡充で申請書類も大幅に削減され、日ごろから帳簿類をしっかりと管理している事業主であれば「自社で申請すること」も十分可能なレベルにまで緩和されています。要件をしっかり確認して正しく申請すれば事業主の心強いセーフティネットの一つとなりえます。当事務所にも多数のお問い合わせをいただいておりますが、デマや誤った情報に惑わされることなく冷静に、事業の維持とコロナ終息後の早期回復のためぜひ雇用調整助成金の活用を検討ください。

令和2年4月1日から令和2年6月30日までの拡充

①休業または教育訓練を実施した場合の助成率引き上げ(上限8,330円)

【中小企業:2/3から4/5へ】【大企業:1/2から2/3へ】

②要件を満たし解雇等を行わなかった場合の助成率上乗せ(上限8,330円)

【中小企業:4/5から9/10へ】【大企業:2/3から3/4へ】

☑1月24日から判定基礎期間内(≒賃金計算期間)において事業主都合による解雇等をしていないこと

☑判定基礎期間末日の労働者数が比較期間(1月24日から判定基礎期間の末日まで)の月平均労働者数と比べて4/5以上

⚠支給額について(よくある間違い)⚠

雇用調整助成金は労働者に支給されるものではなく、休業手当を支払った企業に支給されるものです。また、雇用保険被保険者を休業させた場合に助成される額は〔支払った休業手当×助成率〕ではなく、〔前年度の雇用保険の算定基礎となる賃金総額から算出された平均賃金額×労使で協議した休業手当支払率×助成率〕となります。労基法26条による休業手当の下限である60%を休業手当支払率とした場合、平均賃金額が10,000円ならば10,000×60%×90%=5,400円(54%)が最大となります。休業手当支払率は100%とすることも当然可能なため、できる限り100%に近づけた方が従業員も助かり、助成金も多くもらえます。不満なく調整できるのであれば給与額の低い方から休業していただくと効果的です。

③教育訓練を実施した場合の加算額引き上げ

従来は対面に限定されていた教育訓練は自宅でインターネット等を用いた場合も対象になり、【中小企業:2,400円】【大企業:1,800円】の引き上げを実施

※助成対象となる教育訓練の確認は労働局で行っています。

④新規学卒採用者等も対象に

入社間もない雇用保険被保険者(6カ月未満の労働者)も助成の対象(1/24以降遡及適用)

⑤支給限度日数の別枠

通常1年間に100日の支給限度日数がありますが、6月30日までは別枠となりますので、月平均20日の従業員であれば20日×3カ月+通常の100日で160日分、単純計算すると8カ月間は受給することが出来ます。リーマンショックの時は300日まで延長されたため、新型コロナのインパクトを考えると6月以降も延長されることは十分あり得ます。

⑥雇用保険被保険者でない労働者も休業(助成金)の対象に【緊急雇用安定助成金】

雇用関係を確認できる週20時間未満の労働者(パート・アルバイト)など幅広い労働者が対象となります。雇用調整助成金とは別で緊急雇用安定助成金として施行されますので別々での計画、支給申請となります(計画届など類似の書類は兼用可能とされています)。雇用保険被保険者を休業させた場合の助成金算出方法と異なり、アルバイト等の方の計算は〔実際に支払った休業手当×助成率〕となります。

なお、事業主様から、「アルバイトと正社員の休業手当を異なる率にすることは可能か」という質問をいただいたことがあります。別々に労使協定すれば要件的には可能ですが、同一労働同一賃金や不平不満の元になるため同じ助成率が望ましいでしょう。

受給要件の緩和

①生産指標の要件緩和

②雇用量が増加しても助成対象

③クーリング期間の撤廃

④事業所設置1年未満も対象になる場合がある

※令和2年1月24日時点で事業所設置後1年未満の事業主についても助成対象となるとされていますが、その際の生産指標は初回の休業等計画届を提出する月の前月と、令和元年12月との1か月分の指標で比較されます。わかりにくいですが具体的には、

1⃣5月休業実施、6月に計画届を提出(事後)

→令和2年5月分と令和元年12月分の比較

2⃣5月休業実施、5月に計画届を提出(同月)

→令和2年4月分と令和元年12月分の比較

3⃣5月休業実施、4月に計画届を提出(事前)

→令和2年3月分と令和元年12月分の比較

となります。

(※4/22改訂)前年12月の事業実績が無く比較できない場合には提出日の属する月の前々月から最近一年間で雇用している月があれば比較月として認められることになりました。

⑤休業規模の要件緩和(中小企業1/40へ)

その他サービス業等に大きなネックになっていた残業相殺の停止など、様々な要件が遡って適用されるなど大幅に緩和されています。

雇用調整助成金は最も不正受給の多い助成金で、要件が緩和されているということは調査は厳しくするという裏返しであるため、抜き打ち調査や従業員への聞き取りなど、全事業所が100%調査対象となるはずです!苦しくても不正受給を疑われるような申請は決して行わないよう社会保険労務士等に相談するなど十分にご注意ください。コンサルタントに騙されたという言い訳は一切通用しません。

 

サービス業の事業主様へ

新型コロナウイルス感染拡大の影響が直撃しているのは飲食業等の接客サービス業が一つあげられます。当事務所も繁華街に事務所を構えていることもあり、周辺は多くの飲食店や美容室など多くのお店が栄えていますが自粛ムードの影響で来客はほとんどゼロ。営業時間を短縮したり、休業したりしている看板を多く見かけます。雇用調整助成金は雇用を維持する事業主の大きな支援ですが、やはり入金されるまで数カ月を要し、事業における固定費は人件費だけでなくテナント費や光熱費、材料の仕入れなど下げることが難しいものばかりで、資金繰りには大変苦戦しておられると思います。休業手当を支払うのも毎月の売上があっての前提であり、雇用調整助成金は数カ月の資金的な余裕がある場合には向いていると思います。優しい事業主ほど雇用の維持にこだわりすぎて身を亡ぼす危うさを感じることがあります。あらゆる手を検討しても限界であれば、適切に解雇するのも非難されるものではありません。

やむをえず従業員を手放す場合でも、「禍根の残る解雇」と「努力を尽くした解雇」では同じ解雇でも大きく違います。従業員を雇用することに限界を感じたら、格安で相談に乗ってくれる社会保険労務士や弁護士がお近くにいるはずです。ぜひご相談してみてください。

当事務所へのお問い合わせについて

今回の新型コロナウイルス感染症拡大に伴う雇用調整助成金の特例は過去に例のないほど範囲が拡大されており、アルバイトやパートタイムなど雇用保険被保険者でない方を休業させた場合も今回初めて対象にされています。一方で、実務では未確定のものや変更が頻繁に実施されており、当事務所の雇用調整助成金専門スタッフも他士業やベテラン社労士の先輩から知識をお借りしながら情報を収集していますが、お問い合わせいただいても期待を上回るような回答をできないことがあります。

随時情報が更新されていますので、厚生労働省ホームページから随時ご確認ください。なお、休業協定や労働者代表選任届、年間カレンダー等は各市町村の労働局がひな形を作成してくれていることがあります。足りない様式があればまずインターネットで検索してみてください。書き方がわからない場合には雇用調整助成金ガイドブック(簡易版)に記入例が記載されていますので確認してみましょう。それでも不明な場合には当事務所までお問い合わせください。

 

雇用調整助成金に関するよくある質問Q&A(FAQ)※厚生労働省サイト

 

申請するなら最低限これだけは用意したい書類

☑就業規則(10人以上は必須)
☑賃金台帳
☑労働者名簿
☑雇用契約書(労働条件通知書)
☑労働保険確定保険料申告書(労働保険料等算定基礎賃金報告書)
☑出勤簿とタイムカード
☑年間休日カレンダー・シフト表
☑月次売上のわかる試算表等(直近15カ月程度)

※出向・教育訓練の場合は別途レポート等の提出が必要です。

 

当事務所の申請代行の報酬目安

内容 報酬(税別)
(1)労務コンサルティング費用 別途契約締結要
(2)就業規則類作成(コロナ助成金対応簡易版)

※社内で適切な就業規則等のご用意がある場合は不要です。

100,000円
(3)次の助成金等の申請代行

①雇用調整助成金(新型コロナウイルス特例)

受給額の15%~20%(支給決定時)

※最低保証額150,000円

※雇用保険未加入時の遡及適用、雇用契約書等が未整備の場合は別途費用を頂戴することがあります。

※緊急時につき短期間(3~6カ月)の顧問契約をご希望の方はご相談ください。

※申請書類は自社で作成するけれど不安なので最終チェックのみ格安で依頼したい相談もOKです。

※社労士連帯責任義務の緩和により顧問契約の有無にかかわらずスポットでのご依頼も対応可能となりました。是非ご相談ください。

 

(中小企業向け資料ダウンロード)雇用調整助成金を検討する事業主さまへ

 

申請書類記載例【サンプル】ダウンロード(zip形式)

 

新型コロナに関する労務管理のご相談は(初回相談料無料)

☎:06-6306-4864

メール相談・お問合せフォームへ

※ご希望の方にはZoom等によるオンラインセミナー、オンライン面談も行っております。

 

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