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【令和最新版】小売業向け カスタマーハラスメント & ネット口コミ対応|判例・事例で学ぶ実務対策

2025/09/24

はじめに|小売現場を直撃する「カスハラ」と風評被害

地域住民の生活を支える小売店舗にとって「お客様からの信頼」は経営の根幹です。

しかし現場では、以下のような深刻な問題が増えています。

  • 「土下座しろ」「店長を出せ」といった威迫的要求

  • レジやサービスカウンターを30分以上占拠する長時間クレーム

  • SNSやGoogle口コミに根拠のない虚偽投稿が拡散

  • 商品破損や返品を巡る不当要求

これらはいずれも従業員を疲弊させ、離職率上昇・売上減少・ブランド毀損に直結する重大リスクです。
さらに2025年4月から東京都で「カスタマーハラスメント防止条例」が施行され、全国的にも「適切な対応体制」の整備が求められる時代となっています。

小売業のクレーム対応マニュアル整備は、労基署の是正指導や従業員離職リスクを回避するためにも必須です。


判例・報道事例から学ぶ(小売特化)

判例① コンビニ土下座強要事件(東京地裁・2023年12月判決)

コンビニで商品トラブルを理由に客が店員へ土下座を強要。さらに動画を撮影しSNSに投稿。
→ 裁判所は 業務妨害罪・名誉毀損罪 を認定し、有罪判決を言い渡しました。

▶学び

  • 土下座強要や動画拡散は「正当なクレーム」ではなく違法行為

  • 複数人対応・録音記録・警察相談 の体制整備が必須


判例② スーパー迷惑動画事件(名古屋地裁岡崎支部・2024年3月判決)

来店者が惣菜コーナーで商品に触れる様子を動画撮影しSNS拡散。炎上後、売上が急減。
→ 裁判所は 数百万円規模の損害賠償 を命じました。

▶学び

  • 「いたずら」動画でもブランド失墜に直結

  • 防犯カメラ・SNS監視・証拠保全 の即応体制が重要


判例③ アパレル店舗・長時間クレーム事件(大阪地裁・2022年9月判決)

接客中に顧客が「返品しろ」と2時間以上レジ前でクレーム。対応したスタッフが精神疾患を発症し休職。
→ 裁判では 企業の安全配慮義務違反 が争点となり、使用者責任が一部認められました。

▶学び

  • 長時間対応は労災・安全配慮義務に直結

  • 「対応時間は10分まで」といったルールを明示することが必要


判例④ コールセンター暴言事件(横浜地裁川崎支部・2021年11月30日判決)

暴言・わいせつ発言を受けた従業員が会社に損害賠償を請求。
→ 会社の責任は否定されたが、「複数人対応・遮断ルールの必要性」が判示されました。

▶学び

  • 「現場任せ・ワンオペ対応」は危険

  • バックヤードに上司待機・複数人対応 を徹底する必要あり


判例⑤ 飲食チェーン・虚偽口コミ削除命令(東京地裁・2023年5月判決)

「食中毒になった」と虚偽の口コミがGoogleマップに投稿された事例。
→ 証拠をもとに削除命令が認められました。

▶学び

  • 虚偽投稿は削除命令の対象

  • スクリーンショット・店舗記録の保全 が削除成功のカギ


小売現場の典型的カスハラ事例

  • 威迫的要求:「土下座しろ」「責任者を出せ」

  • 長時間クレーム:レジやカウンター占拠で業務妨害

  • SNS炎上:商品を汚す動画の拡散

  • 虚偽口コミ:「不衛生」「接客が悪い」といった根拠のない投稿


実務的対応フロー(小売業版)

一次対応(現場)

  • 複数人対応を徹底

  • 記録(日時・内容・発言)と証拠保存(録音・スクショ)

二次対応(店長・管理職)

  • 内容の真偽確認

  • 店舗としての正式回答準備

  • 外部相談窓口へのエスカレーション

三次対応(本部・社労士・弁護士)

  • 削除申請

  • 発信者情報開示請求

  • 損害賠償請求

四次対応(経営層)

  • 公式見解の発信

  • ブランド回復施策

  • 再発防止計画策定・被害従業員ケア


文例抜粋(小売業向け)

長時間クレーム対応

「恐れ入りますが、他のお客様への対応もございますので、
以降は書面にてご回答させていただきます。」
時間制限ルールを明示し、職員を守る

威迫的要求対応

「法人として正式に受け止めております。
ご主張の内容は記録のうえ、改めて文書でご回答いたします。」
即時謝罪ではなく記録化・法人対応へ切り替え

虚偽口コミ削除申請(Google宛)

「当該投稿は事実と異なり、店舗の信用を著しく毀損しています。
添付証拠をもとに削除を求めます。」
証拠添付が削除成功の鍵

Googleマップ口コミ削除の正しい方法|違法口コミ業者のリスクと安全なMEO対策


よくある落とし穴(小売特化)

  • すぐに謝罪 → クレーム助長・エスカレート

  • 店舗任せ対応 → ルール不統一で炎上リスク

  • SNS軽視 → 拡散後の対応では手遅れ


当事務所のサービス(小売業向け)

\ 初回相談無料・お見積もり無料 /

※ 削除申請・証拠整理は当事務所でも対応可
※ 発信者情報開示や損害賠償請求は提携弁護士が対応


FAQ(小売業向け)

Q1. 小規模店舗(個人経営店)でも利用可能ですか?
→ はい。コンビニ・薬局・専門店などでも導入実績があります。

Q2. 土下座要求のようなケースも対応可能ですか?
→ 複数人対応+記録化+警察相談の流れを整備すれば対応可能です。

Q3. 口コミ削除は本当にできますか?
→ 客観的に虚偽と判断できる場合、削除命令の判例が多数あります。

Q4. 研修はオンラインでも可能ですか?
→ はい。Zoom研修・録画提供も対応しています。


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