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モンスター社員を生んだのは誰か?中小企業の採用失敗を防ぐ“人物重視”の見極め方とは
2019/12/02
(最終更新日:2025/08/25)
✅この記事でわかること
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モンスター社員が生まれる企業側の原因とは?
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優秀な人材がトラブルメーカーに変わるプロセス
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採用失敗を防ぐための経営者のマインドセットと実践策
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自社にあった「人物重視」の採用基準の作り方
「人が足りない。でも、誰でもいいわけじゃない。」
多くの中小企業が抱えるこのジレンマ。そんな中、「あの人なら…」と期待して採用した人材が、まさかの“モンスター社員”になってしまうケースも後を絶ちません。
なぜ優秀だったはずの人材が、会社の秩序を乱す存在に変わってしまうのでしょうか?
その背景には、経営者自身が見落としている「採用と育成の罠」があるのです。
今回は、実際に起きた失敗事例を元に、優秀な人材が組織崩壊の引き金となった一連の流れを解説します。
Case Study|期待のエースが、社内を混乱に陥れるまで
●背景:優秀なキャリア人材の採用
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創業20年、従業員100名のIT系中小企業。
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成長フェーズで“経営幹部候補”として、A氏(有名大卒・元大手企業管理職)を採用。
●期待から始まった特別扱い
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初出勤はTシャツ、就業規則の不備を突いて指摘。
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社長は「大胆さと自信」に好感を持ち、幹部候補として優遇。
●社内改革に乗り出すA氏
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賃金不公平を指摘し賃金制度に介入。
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技術部門の給与カットを提案→優秀な技術者の流出。
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サービス残業が常態化する現場。
●暴走と反乱
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規則の隙間を突き、私的経費の申請。
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経営者を強く追及し、自らの昇進・昇給を要求。
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最終的に、社外へ顧客リスト流出未遂 → 懲戒処分。
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反省と学び|“モンスター”を育てたのは誰か?
経営者としての甘さ、組織設計の未整備、採用判断の偏り…
以下のような要因が複合的に絡み合い、A氏の暴走を許してしまいました。
✅失敗の原因チェックリスト
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経歴だけで「優秀」と早合点した
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特別扱いで社内ルールを無視させた
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周囲の社員との不平等を見過ごした
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育成計画もなく期待だけを押しつけた
採用ミスを防ぐには?|組織に合う「人物重視」の採用を
肩書やスキルではなく、**「自社の価値観に合うか」「チームと協調できるか」**という観点が重要です。
●ポイント
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過去の肩書より「行動」と「言葉の重み」で評価する
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採用後のオンボーディング・教育体制を整備する
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管理職候補ほど「慎重に見極める」プロセスを設ける
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よくあるご質問(FAQ)
Q1. 経歴が立派でも注意すべきポイントは?
A. 経歴は“過去の実績”に過ぎません。現場との相性や価値観の共有度が重要です。
Q2. 特別待遇はなぜNG?
A. 他の社員とのバランスを崩すことで、チームワークを破壊しかねません。
Q3. 採用前に見抜く方法はある?
A. 役職経験者には「過去の失敗」を質問し、具体的な対応を深掘りしましょう。問題の対処法で人柄が見えます。
Q4. 採用に失敗したらどうすべき?
A. 被害拡大前に第三者(社労士・弁護士等)へ早期相談を。就業規則や対応履歴が鍵になります。
Q5. 応募者のSNSやネット評判はチェックすべきですか?
A. はい、確認しておくとトラブル回避に役立つ場合があります。
ただし、過度にプライバシーを詮索するのではなく、業務に影響する発信やトラブル歴がないかを客観的に確認する程度に留めましょう。
Q6. 入社前に価値観のミスマッチを防ぐ方法は?
A. 面接時に「どんな職場環境だと働きやすいか」など、過去の具体的な体験を聞き出すことが有効です。
その人が何にストレスを感じ、どう対処してきたかで、職場との相性が見えてきます。
Q7. すぐに結果を出さない社員は失敗人材でしょうか?
A. 一概には言えません。
中小企業では「即戦力」が求められがちですが、長期的な成長やチームとの調和を重視すべきです。定着し、学びながら力を発揮する人材こそ“本当に優秀”である場合もあります。
まとめ|モンスター社員を生むのは“企業の姿勢”かもしれない
採用は一発勝負ではありません。
成功する人材も、組織とのかみ合わせ次第で変わります。
「過去の実績より、今の行動」
「即戦力より、共に育つ人材」
これが、中小企業にとって本当に必要な人材像です。
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