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もう社員が辞めない!中小企業でも導入できる公平な評価制度の作り方【社労士監修】
2025/09/17
はじめに|評価制度が「辞めない会社」をつくる
「うちの会社は人事評価制度を入れるほど大きくない」
「評価制度を入れると事務作業が増える」
こう考えて放置していませんか?
実は、中小企業で離職が起こる大きな原因のひとつは「評価が不公平に感じられること」です。厚労省の調査でも「人事評価への不満」は離職理由の上位に挙げられています。
給与や昇格だけでなく、「正しく見てもらえていない」「フィードバックがない」という不満が、社員を退職へと追い込んでいます。
本記事では、中小企業でも取り入れやすい 公平な評価制度の作り方を5ステップ に整理し、Excel配布やGoogleフォームを活用した実施例 まで紹介します。
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辞められる会社の評価制度の特徴
✔ 評価基準が曖昧で、上司の主観や好き嫌いに左右される
✔ 結果だけ見て、努力や行動プロセスが無視される
✔ 評価の理由が伝えられず、ブラックボックス化している
✔ 記録が残らず「言った/言わない」で混乱する
辞められない会社の評価制度の特徴
✔ 評価のルールや基準が文書化されて社員と共有されている
✔ 成果(数字)だけでなく「行動・改善努力」も評価対象にしている
✔ 評価のたびに必ず面談とフィードバックを行う
✔ ExcelやGoogleフォームなど簡易な仕組みでも運用している
✔ 評価がキャリア支援や育成計画につながっている
公平な評価制度を導入する5ステップ
ステップ1:評価の目的を明確にする
「給与査定のため」ではなく「人材育成・定着」のために設定する。
ステップ2:基準を見える化する
評価シートをExcelやGoogleフォームで作り、全社員に公開。
ステップ3:評価項目を「成果+行動」で設計する
例:売上達成率(成果)+報連相・協働姿勢(行動)。
ステップ4:評価面談を必ず実施する
月1回・15分でもよい。フィードバックは「事実・支援・期限」を必ず記録。
ステップ5:キャリア支援に結びつける
「評価→改善→支援」を繰り返すことで、昇格・教育機会につなげる。
NG→OK言い換えフレーズ集(評価面談で使える)
NGフレーズ | OK言い換え(目的を明確化) | 想定シーン/メモ |
---|---|---|
「努力が足りない」 | 「このプロセスを増やせば成果に直結します」 | プロセス評価 |
「お前はダメだ」 | 「この部分は達成できました。次は○○を改善しましょう」 | 行動と成果を分ける |
「結果が出ないから給料は上がらない」 | 「次回昇給につながる行動目標は○○です」 | 給与説明時 |
「やる気がない」 | 「この行動が不足しているので、次回までに○○を実践してみましょう」 | 動機づけ |
「全部できていない」 | 「ここは達成、ここは課題。次は課題に集中してみましょう」 | メリハリのある評価 |
実施方法|事務負担を減らす仕組み
中小企業では、評価制度を導入しても「運用するのが手間」「定期的な管理や回収が面倒」と形骸化するケースが多いです。
そこでおすすめなのが Excel配布やGoogleフォームの活用 です。
-
Excel評価シート
✔ 項目ごとに点数+コメントを記入
✔ 社員に配布して自己評価も可能
✔ 保存・回収が簡単 -
Googleフォーム評価
✔ フォーム入力で人事・経営者が自動集計
✔ グラフ化もでき、不満や傾向が一目でわかる
✔ 遠隔拠点や在宅勤務社員にも対応可能
グーグルカレンダーに実施時期を予定しておき、リストを実装しておくと実施忘れも防げます。
Excel評価シート例(サンプル)
評価項目 | 評価基準(例) | 自己評価(1~5) | 上司評価(1~5) | コメント・改善点 |
---|---|---|---|---|
売上達成率(成果) | 目標比90%以上で5点 | |||
報連相の徹底(行動) | 指示や進捗を期限内に報告 | |||
チーム協働姿勢(行動) | 他部署・同僚との協力行動 | |||
顧客対応(行動+成果) | クレーム件数・顧客評価 | |||
改善提案(行動) | 月1件以上の提案 | |||
合計点 | (25点満点) |
◎使い方のポイント
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「成果」と「行動」をバランスよく配置すること
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自己評価欄を設けることで納得感がアップします
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コメント欄は「事実・改善策」に限定(人格否定はNG)
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Excelで作れば自動集計も可能、Googleフォームなら自動グラフ化も簡単
評価者が陥りやすいバイアス
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ハロー効果(1点の印象で全体を評価してしまう)
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寛大化傾向(全体的に甘めに評価する)
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中央化傾向(極端な評価を避け平均点に寄せる)
評価者へは人事評価時に以下の注意点を研修したり、資料配布するなどすればより納得感が高まります。
ケーススタディ(導入事例イメージ)
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製造業A社(社員15名)
Excelでシンプルな5項目評価シートを作成し、年2回の面談で使用。
「評価の理由がわかる」と社員から好評で離職率が改善。 -
飲食業B社(社員12名)
Googleフォームで「成果+行動」の10項目を入力させ、経営者と共有。
結果をグラフ化し、昇給や教育計画に反映。短期退職が減少。
FAQ(よくある質問)
Q:評価制度を入れると運用コストが高くないですか?
A:ExcelやGoogleフォームを使えば無料で実施可能です。小規模なら年2回の実施で十分です。
Q:成果が出ない社員をどう評価すれば?
A:成果だけでなく「改善行動・努力」を評価に含めると公平感が高まります。
Q:経営者の主観で評価が偏りませんか?
A:基準を文書化し、外部の社労士チェックを入れることで公平性を担保できます。
Q:社員数10名以下でも評価制度は必要ですか?
A:むしろ小規模企業ほど不公平感が辞める理由になりやすいので有効です。
Q:従業員に評価結果を開示すべきですか?
A:可能な範囲で“理由と改善ポイント”を共有すべきです。給与額だけの説明は不満につながります。
まとめ|「公平感」が辞めない社員を育てる
評価制度は「給与を決めるため」だけではなく、社員が安心して働き続けるための 信頼の仕組み です。
ExcelやGoogleフォームを活用すれば、中小企業でも事務負担なく導入できます。アプリケーションを活用すれば評価者も負担が減り一石二鳥です。
「小さな会社だからこそ、評価の“見える化”が最大の離職防止策」
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