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【2026年10月更新】えるぼし認定申請書の書き方|様式1・様式4の記入方法と実務ポイントを社労士が解説
2026/04/06
(最終更新日:2026/10/12)

はじめに|「正直、難しすぎる」と感じていませんか
えるぼし認定は、女性活躍推進への取組を対外的に示せるほか、対象となる公共調達での加点評価や、日本政策金融公庫の「働き方改革推進支援資金」による低利融資の対象となるなど、中小企業にとっても活用の余地がある制度です。個別の適用条件は、調達機関や日本政策金融公庫へご確認ください。
なお、厚生労働省のパンフレットに示された公共調達の参考配点例では、えるぼし1・2段階目について、労働時間等の働き方の基準を満たしていることが加点の条件とされています。認定そのものの要件と、公共調達で加点を受ける条件は区別して確認してください。
もっとも、えるぼし認定の取得を目指して行動計画の策定・届出まで進めたものの、
- 「様式1のどこに何を書くのか分からない」
- 「様式4(Excel)の構造・入力箇所が理解できない」
- 「この書き方で本当に問題ないのか不安」
と感じ、申請直前で手が止まってしまう企業は少なくありません。当事務所にも、書類作成の難しさから申請を迷っている企業からのご相談が寄せられます。
本ページでは、えるぼし認定の申請書類について、作成担当者の目線で「どこに注意すべきか」「どう書けばよいか」「どこまで気にすればよいか」を整理して解説します。
※本ページは2026年10月12日時点の厚生労働省・労働局の公表資料に基づく実務上の整理です。様式は改訂されることがあるため、申請時は管轄の労働局が案内する最新の様式・記載例をご確認ください。
申請書類の全体像
えるぼし認定(1~3段階目)の申請では、主に次の書類を提出します。
| 書類 | 内容 |
|---|---|
| 様式1(基準適合一般事業主認定申請書) | 事業主の情報、申請する認定段階、評価項目ごとの実績等を記載する申請書本体(Word) |
| 様式4(認定申請書3の実績を明らかにする書類) | 申請書3の各評価項目の数値を算出する計算シート(Excel) |
| 関係法令遵守状況報告書 | 労働関係法令の遵守状況を報告する書類 |
| その他の添付資料 | 行動計画の届出・周知・公表、データベースでの公表日が分かる資料等 |
5つの評価項目すべての基準を満たす場合も、実績を明らかにする書類の提出は必要です。 様式1・様式4だけで申請書類が完結するものではありません。添付する行動計画は、申請年月日を計画期間に含むものを準備します。周知・公表の資料は、その内容と日付が分かるものを用意してください。
行動計画の策定・変更届と認定申請書は別の書類です。同じ「様式第1号」という番号が付く場合があるため、書類名も確認してください。
えるぼしプラス認定も様式1を使います。プラチナえるぼし認定・プラチナえるぼしプラス認定は、様式2(基準適合認定一般事業主認定申請書)など別の様式です。
結論|数値と日付の整合性を最優先に
えるぼし認定の申請で最も重要なのは、次の2点です。
- 数値や日付の整合性が取れていること(様式間、様式と根拠資料の間)
- 各評価項目について、どの基準をどの数値で満たしているのかが説明できること
書式の見栄えを整えることに時間をかけるより、この2点の確認に時間を使う方が、結果的に申請準備は進みます。もちろん、虚偽の記載や不正確な数値は認められません。
よくあるつまずきポイント
1.行動計画と申請の関係を誤解している
通常のえるぼし認定(1~3段階目)では、行動計画の目標を達成していることは要件ではありません。目標達成が要件となるのはプラチナえるぼしです。
一方で、通常のえるぼし認定でも、次の点は必要です。
- 指針に沿った行動計画を策定し、労働局へ届け出ていること
- 行動計画を社内周知・外部公表していること(日付の分かる記録が必要)
- 満たさない評価項目がある場合、その項目に関連する取組を実施し、実施状況を公表していること
計画期間の開始日が2026年4月1日以降の行動計画は、改正後の規定・指針に基づいて策定する必要があります。
2.目指す認定段階(★)を決めていない
えるぼし認定は、5つの評価項目のうち基準を満たす数によって段階が分かれます。
- どの評価項目を、どの算定方法(例:採用は競争倍率か女性割合か)で満たすのか
- 満たさない項目について、改善実績をどの方法で示すのか
を事前に決めずに入力を始めると、様式4のどの欄を記入すればよいかで混乱します。
3.様式1の記入箇所が分かりにくい
様式1(Word)は、入力欄の位置が分かりにくく、記載例だけでは判断しにくい箇所があります。主たる事業の分類など、最初の段階で手が止まることも実務上よくあります。
4.様式4(Excel)が非常に分かりにくい
実務上、最もつまずくのがこの様式です。
- 評価項目ごとに記入する表が分かれ、条件によって記入不要の欄がある
- 初期状態で「#DIV/0!」などのエラー表示が並んでいる
- 算出した数値を様式1の該当欄に転記する必要がある
ため、初見では正しく入力すること自体が難しい構造です。
5.データベースでの公表日の記録がない
えるぼし認定の申請前には、評価項目の実績を「女性の活躍推進企業データベース」で公表しておく必要があります。データベースは情報を更新すると日付が上書きされるため、更新前に公表日が分かる画面を印刷・保存しておかないと、申請時に公表日を示す資料が用意できなくなります。
様式1の書き方(実務ポイント)
様式1は、事業主の情報と、各評価項目の実績・該当状況を整理する申請書本体です。
ポイント
- 数値は、様式4等で算出した結果を、各欄の単位・小数点以下の桁数・端数処理を確認して転記します。様式4で転記先が示されている場合も、使用する申請書と記載例を照合してください
- 事業年度は、算定に使った期間(いつからいつまでか)と一致させます
- 主たる事業の分類は、産業ごとの平均値と比較する基準(採用の女性割合、継続就業、管理職比率)に影響します。判断に迷う場合は労働局に確認してください
- 曖昧な表現は避け、根拠資料で確認できる事実を記載します
様式4(Excel)の攻略ポイント
様式4は、様式1の「3」に記載する評価項目ごとの実績を算出・説明するための計算シートです。
入力ルールを先に理解する
- 直近の事業年度を「X」とし、X-1、X-2…と遡って記入します。算定に使った事業年度Xがいつからいつまでかも記入します
- 自動計算欄と入力欄を、使用するExcelの注記・記載例で確認します。色分けは確認の手掛かりですが、色だけで入力の要否を一律に判断しないでください。数式のあるセルは、内容を確認せず上書きしないでください
- 労働時間の平均値などは、記入要領で表記方法(小数点以下の桁数・端数処理)が定められています
- 人数の定義(無期雇用のみか、新規学卒者等に限るか、雇用管理区分ごとか)を項目ごとに確認します
エラー表示はすべてが問題ではない
労働局が公開する様式4には、入力前の初期状態から「#DIV/0!」などが表示されているものがあります。記入不要の欄(例:基準を満たしたため記入不要となる改善状況の欄)に残るエラーは、入力内容の誤りとは限りません。
ただし、
- 記入した欄で計算結果が表示されない
- 様式1に転記する数値がエラーになっている
- 計算結果が根拠資料と合わない
場合は、入力漏れや入力場所の誤りを確認してください。どの欄が記入不要かは、様式中の注記と記載例で確認します。記入不要の欄であることと、エラーを残して提出してよいことは別です。エラーを残す場合の取扱いに疑義があれば、提出前に労働局へ確認してください。分母がゼロの場合等も、自己判断で0や100%に置き換えたり、表示だけを消したりしないでください。
「どこが重要か」を見極める
すべての表を埋める必要はありませんが、5つの評価項目について適合状況を確認する必要があります。基準を満たす項目だけを記入すればよいという意味ではありません。選択した算定方法、基準への適合状況、申請する認定段階に応じて、必要な欄を記入します。満たさない項目について改善を示す場合は、改善状況の欄(X-1、X-2…を遡る表)も必要です。
2026年4月からは、1段階目に限り、一部の評価項目で3事業年度の平均値を1年ずつずらして比較する方法も選べるようになりました。この方法を使う場合は、5事業年度分のデータが必要です。対象項目と入力欄を最新版の様式・記載例で確認してください。2段階目に同じ選択肢が追加されたものではありません。改善の方向は指標によって異なり、労働時間では減少を確認します。
行動計画の作り方(認定を見据えた設計)
逆算して考える
- どの評価項目を満たし、どの段階を目指すか
- 満たさない項目について、どのような取組を行い、どう公表するか
を決めたうえで、行動計画を作成します。
数値目標は現実的に
通常のえるぼし認定では、行動計画の目標達成は要件ではありません。ただし、将来プラチナえるぼしを目指す場合は、行動計画の目標達成が要件となり、申請前に目標を容易に達成できるものへ変更していないことも求められます。実態とかけ離れた目標ではなく、自社の課題に即した達成可能な目標を設定することが大切です。
よくある不備
- 数値の不一致(様式1と様式4の間、様式と根拠資料の間)
- 事業年度・日付のずれ
- 指標や算定方法の取り違え
- 人数の定義の誤り(対象者の範囲、雇用管理区分)
- データベースでの公表日を示す資料の不足
まとめ
えるぼし認定の申請は、制度自体は明確である一方、書類作成の負担が大きい手続きです。ただし、
- 整合性を押さえる
- 5つの評価項目の適合状況を整理し、判定方法に応じて必要な欄を確認する
ことで、適切に対応することは十分可能です。
えるぼし認定サポートのご案内
当事務所では、えるぼし認定の取得を具体的に進めたい企業・法人様に向けて、実績数値の算出、帳簿・裏付け資料の整理、認定申請書類の作成を支援しています。対応はすべてメールで行い、全国からのご依頼を承ります。
電話・オンライン会議・対面での相談や打合せは承っておりません。すべてメールで対応します。
サービス内容と料金(税込)
| 段階 | 料金 |
|---|---|
| 無料簡易診断(ヒアリングシートの回答内容のみ確認) | 無料 |
| 詳細診断(資料点検・実績数値の一次確認) | 55,000円~ |
| 申請支援の着手 | 110,000円 |
| 帳簿整理 | 110,000円~ |
| 認定申請支援 | 110,000円~ |
申請支援(着手・帳簿整理・認定申請支援)の合計は330,000円(税込)~、詳細診断から申請支援一式を実施する場合は合計385,000円(税込)~です。
自社で作成した申請書類や集計結果の確認をご希望の場合は、根拠資料とあわせて詳細診断で確認します。対象資料・数量に応じて、診断範囲と費用を事前にご案内します。詳細診断のみのご利用も可能です。大量の転記・再集計、書類の作り直し等が必要な場合は、別途お見積りとなります。
無料簡易診断はヒアリングシートの回答内容のみを確認するもので、書類点検、数値の検証・再計算、帳簿の集計は含みません。無料診断時はヒアリングシートのみをご返信ください。
資料は原則として電子データでご提出いただきます。紙資料しかない場合は送付前にメールでご相談ください。事前の合意のない紙資料は受け付けておりません。原本は送付しないでください。紙資料・写真・スキャンPDF等からの入力・転記・データ化は別途お見積りです。有料作業は内容と費用を事前にメールでご了承いただいてから開始し、資料の送付だけで料金が発生するものではありません。
行動計画の新規策定・変更、就業規則や人事制度の改定、長期の制度整備・運用改善、認定後の年次公表支援、えるぼしプラス・プラチナえるぼし等の支援は、別途お見積りとなります。
各段階でご依頼いただき実施した業務の費用は、認定結果にかかわらず発生します。申請書類は当事務所が作成し、労働局への提出は企業・法人様ご自身で行っていただきます(代理申請は行っておりません)。行動計画の届出、データベースへの登録・公表も企業・法人様ご自身で行っていただきます。申請後の照会事項への対応支援は、お見積り時に範囲を明示します。認定取得や特定の認定段階を保証するものではありません。
詳しくは、えるぼし認定取得支援サービスのページをご覧ください。
▶ えるぼし認定取得支援サービス|無料簡易診断・帳簿整理・申請書類作成を社労士がサポート
よくあるご質問(FAQ)
Q1. えるぼし認定の申請書類は自社で作成できますか?
はい、自社での作成も可能です。ただし、様式1(Word)や様式4(Excel)は初見では分かりにくい部分が多く、数値・日付・算定方法の整合確認に時間がかかることがあります。
Q2. 様式4(Excel)のエラー表示はすべて修正が必要ですか?
労働局が公開する様式には初期状態からエラーが表示されているものがあり、記入不要の欄に残るエラーは入力の誤りとは限りません。ただし、記入した欄や、様式1に転記する数値がエラーになっている場合は、入力漏れや入力場所の誤りを確認してください。記入不要欄のエラーを残してよいか判断できない場合も、提出前に労働局へ確認します。
Q3. 行動計画の目標を達成していないと、えるぼし認定は受けられませんか?
通常のえるぼし認定(1~3段階目)では、行動計画の目標達成は要件ではありません。通常のえるぼしは、必要な要件と公表等がそろえば、計画期間の満了を待たずに申請できます。目標達成が要件となるのはプラチナえるぼしです。ただし、指針に沿った行動計画の策定・届出・周知・公表は必要で、満たさない評価項目がある場合は、関連する取組の実施と公表も求められます。
Q4. えるぼし認定の★(段階)はどのように決まりますか?
「採用」「継続就業」「労働時間等の働き方」「管理職比率」「多様なキャリアコース」の5項目のうち、基準を満たす数に応じて決まります(1段階目:1~2項目、2段階目:3~4項目、3段階目:5項目すべて)。1段階目・2段階目では、満たさない項目について取組の実施・公表と、実績の改善も必要です。2026年4月からは、1段階目に限り、一部の項目で3事業年度の平均値による改善の評価も選べます。
Q5. 数値や日付が少しでもずれていると不認定になりますか?
一概には言えませんが、様式間や根拠資料との整合性が取れていない場合は、修正や追加資料を求められる可能性があります。申請前に数値・日付の整合性を確認しておくことが重要です。
Q6. 様式1の「主たる事業」の分類はどのように決めればよいですか?
日本標準産業分類の大分類を記入し、製造業では中分類も記入します。自社の主たる事業に該当する区分を確認してください。この分類は、産業ごとの平均値と比較する基準(採用の女性割合、継続就業、管理職比率)に直結するため、正確に選ぶことが重要です。判断に迷う場合は、管轄の労働局へご確認ください。
Q7. えるぼし認定は小規模企業でも取得できますか?
はい、企業規模にかかわらず申請は可能です。常時雇用する労働者が100人以下で行動計画の策定が努力義務の事業主でも、認定を受けるには行動計画の策定・届出・周知・公表が必要です。
Q8. 申請書類はどこまで正確に作る必要がありますか?
数値・日付・算定方法の整合性は正確に整える必要があります。一方で、書式や表現を過度に整えることより、各評価項目の基準をどの数値で満たしているかが明確であることが重要です。
Q9. 一度不備があると申請はやり直しになりますか?
内容によりますが、軽微な不備であれば修正対応で進められる場合もあります。ただし、基準を満たさないことが判明した場合や、裏付け資料が不足する場合は、申請の取下げにつながることもあるため、提出前の確認が重要です。
Q10. 自社で作成した書類のチェックだけ依頼することはできますか?
作成済みの申請書類や集計結果の確認は、根拠資料とあわせて詳細診断(55,000円~・税込)で承ります。申請書類だけを見て数値の正否を判断することはできないため、根拠資料の確認を含めた診断となります。
お問い合わせ
お問い合わせフォームから「えるぼし無料簡易診断希望」とお知らせください。ヒアリングシートをメールでご案内します。
制度全般や、自社が制度の対象となるかどうかについてのご質問は、管轄の労働局へ直接お問い合わせください。
公式情報
- 厚生労働省 女性活躍推進法特集ページ(えるぼし認定・プラチナえるぼし認定)
- 厚生労働省 えるぼし認定・プラチナえるぼし認定のご案内(申請書類・記載例)
- 厚生労働省 状況把握、情報公表、認定基準等における解釈事項について(令和8年4月24日改訂・令和8年10月1日適用)
- 栃木労働局 えるぼし認定申請をされる方へ(申請様式・留意点)
- 女性の活躍推進企業データベース