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えるぼし認定の条件|5つの評価基準と取得のポイントを社労士が解説
2026/03/16

女性活躍推進法に基づく「えるぼし認定」は、女性の活躍推進に積極的に取り組む企業として厚生労働大臣が認定する制度です。
近年では、
・公共入札の加点
・企業イメージ向上
・採用活動への活用
などの理由から、えるぼし認定を検討する企業が増えています。
しかし、えるぼし認定は申請すれば必ず取得できる制度ではありません。企業の実績データをもとに評価されるため、申請前に「自社が要件を満たしているか」を確認することが重要です。
本記事では、えるぼし認定の評価基準や取得のポイントについて、えるぼし認定制度に詳しい社会保険労務士が実務面から解説します。
えるぼし認定とは
えるぼし認定は、女性活躍推進法(平成27年法律第64号)に基づき、女性の活躍推進に関する取り組みが優良な企業を厚生労働大臣が認定する制度です。
企業の女性活躍の状況を評価し、以下の段階で認定されます。
えるぼし認定(3段階)
1段階
2段階
3段階
評価項目の達成状況に応じて、認定段階が決まります。さらに、一定の要件を満たした企業は「プラチナえるぼし認定」を取得することも可能です。
えるぼし認定の5つの評価項目
えるぼし認定では、主に次の5つの項目について評価されます。
1 採用
2 継続就業
3 労働時間等の働き方
4 管理職比率
5 多様なキャリアコース
それぞれの内容を簡単に解説します。
① 採用
採用において、男女の採用比率に大きな差がないかが評価されます。
具体的には、
・女性採用割合
・男女別の採用状況
などが確認されます。業種によっては男性比率が高い企業もありますが、その場合でも一定の基準が設けられています。
② 継続就業(勤続年数)
男女別の平均勤続年数を比較し、女性が継続して働きやすい環境かどうかが評価されます。
主な指標は
【女性の平均勤続年数 ÷ 男性の平均勤続年数】
です。
女性の勤続年数が極端に短い場合は、この項目で基準を満たさない可能性があります。
③ 労働時間等の働き方
働き方に関する項目では、以下のような指標が確認されます。
・月平均残業時間
・有給休暇取得率
長時間労働が常態化している企業では、この項目の基準を満たさない可能性があります。
④ 管理職比率
女性管理職の割合が一定水準以上であるかが評価されます。
企業規模が小さい場合でも、管理職の人数が少ないため、1名の女性管理職の有無が大きく影響するケースもあります。
⑤ 多様なキャリアコース
女性のキャリア形成の機会が確保されているかを評価する項目です。
代表的な例として
・非正規社員から正社員への転換
・女性の職種転換
・女性の再雇用
・女性の管理職登用
などがあります。この項目は、実績が1件でも評価対象となるケースが多く、比較的対応しやすい項目とされています。
えるぼし認定の取得条件
えるぼし認定は、上記5項目のうち一定数を満たすことで取得できます。
一般的には【5項目中3項目以上】を満たすことで、えるぼし認定(2段階)取得の可能性があります。ただし、えるぼしは段階や企業の状況によって評価条件が異なる場合もあるため、申請前に要件を確認することが重要です。
えるぼし認定が難しいケース
実務上、次のような企業では認定取得が難しいケースがあります。
・女性社員が極端に少ない
・女性採用がほとんどない
・女性の勤続年数が短い
・女性管理職がいない
このような場合は、行動計画の作成や制度整備を行ったとしても、過去実績の不足により認定が難しいケースがあります。
申請前に確認しておくべきポイント
えるぼし認定では、申請前に次の点を確認することが重要です。
✅自社が評価基準を満たしているか
✅不足している評価項目はどこか
✅改善により取得可能性があるか
実際には、「申請して初めて要件不足に気付く」というケースも少なくありません。
えるぼし認定の事前診断サービス
えるぼし認定を検討する際には、前段の評価項目から自社の実績、不認定ポイントなど、確認すべき項目は多岐にわたり、慣れた担当でも相当な時間を要します。そして、膨大な確認時間を費やしたにもかかわらず、結果的に『認定不可』となると、相当な無駄が発生します。
当事務所では、そんな企業に向けて、えるぼし認定の取得可能性を事前に確認する『えるぼし認定可能性診断サービス(33,000円)』を行っています。
企業の採用状況や勤続年数などのデータを確認し、
・認定取得の可能性
・不足している評価項目
・認定取得に向けた改善ポイント
などを整理してご案内いたします。
まとめ
えるぼし認定は、女性活躍推進の取り組みを評価する制度ですが、実績データをもとに審査されるため、申請前に要件を確認することが重要です。
特に入札加点などを目的とする場合は、認定取得までの期間も考慮し、早めに準備を進めることが望ましいといえます。
自社がえるぼし認定を取得できるか確認したい場合は、専門家による事前診断を検討することも一つの方法です。
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