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【令和4年新特別枠】小規模事業者持続化補助金は最大200万円に!!
2022/03/16
コロナ禍における小規模事業者の設備投資や広告宣伝を強く後押ししてくれていた「小規模事業者持続化補助金(低感染リスク枠)」は令和4年3月9日に第6回枠が締切となり、今回をもって低感染リスク枠は終了しました。コロナ対策の必要な中小企業にも使い勝手が良く、額も大きかったため、申請に間に合わなかった方や採択されず再チャレンジを狙っていた方には終了の報告を受けて落胆の声が聞こえてきそうですが、令和4年4月からは「成長・分配強化枠」および、「新陳代謝枠」、「インボイス枠」として新たに新特別枠が実施されることが公表されました。(よかったですね!)
持続化補助金とは?
小規模事業者持続化補助金は、個人事業主含む小規模事業主の生産性向上と持続的な発展を目的として販路開拓等に取組む経費を支援する国の制度であり、従来から実施されている一般枠をはじめ、コロナ対策として「コロナ特別対応型(上限150万)」、「低感染リスク枠(上限100万)」が実施されてきましたが、令和4年は通常枠(一般型)に上乗せした新特別枠として補助上限額が200万円にパワーアップして実施されます。令和2年、3年はコロナ対策としての経費が重点的に補助されてきましたが、今回からは雇用増や事業拡大の取組へ上乗せ加算されることからも、アフターコロナを意識した攻めの補助金へとシフトしています。
補助金の対象となる事業者
《小規模事業者の定義》
商業・サービス業(宿泊業・娯楽業除く) | 常時使用する従業員の数5人以下 |
宿泊業・娯楽業 | 常時使用する従業員の数20人以下 |
製造業その他 | 常時使用する従業員の数20人以下 |
※常時使用する従業員には、役員など事業主本人のほか、一定条件を満たすパートタイム労働者や派遣労働者は含みません。大枠として社会保険の適用となる正社員数を指しますが、詳しくは公募要項等をご確認下さい。
《補助対象事業者の範囲》
対象者となりうる者 | 補助対象にならない者 |
・会社および会社に準ずる営利法人
(株式会社、合名会社、合資会社、合同会社、特例有限会社、企業組合・協業組合) ・個人事業主(商工業者であること) ・一定の要件を満たした特定非営利活動法人
|
・医師、歯科医師、助産師
・系統出荷による収入のみである個人農業者(個人 の林業・水産業者についても同様) ・協同組合等の組合(企業組合・協業組合を除く) ・一般社団法人、公益社団法人 ・一般財団法人、公益財団法人 ・医療法人 ・宗教法人 ・学校法人 ・農事組合法人 ・社会福祉法人 ・申請時点で開業していない創業予定者(例えば、既に税務署に開業届を提出していても、開業届上の開業日が申請日よりも後の場合は対象外) ・任意団体 等
|
※上記の補助対象事業者となりうる者に該当する場合であっても、資本関係、課税所得額、過去の採択実績によって対象外となることがあります。
持続化補助金の「通常枠」と「新特別枠」の違い
類型 | 補助上限額 | 補助率 | 概要 | |
通常枠(一般型) | 50万円 | 2/3 | 小規模事業者の販路開拓の取組等 | |
成長・分配強化枠 | 賃金引上げ枠 | 200万円 | 2/3~3/4(※) | 事業場内最低賃金より+30円以上である事業者 |
卒業枠 | 小規模事業者を超えて事業規模を拡大する事業者 | |||
新陳代謝枠 | 後継者支援枠 | アトツギ甲子園においてファイナリストに選ばれた事業者 | ||
卒業枠 | 「認定市区町村による特定創業支援等事業の支援」を受けた事業者 | |||
インボイス枠 | 100万円 | 免税事業者がインボイス発行事業者として新たに登録した事業者 |
※賃金引上げに取り組む事業者のうち赤字事業者については補助率を3/4に引き上げるとともに優先採択のための加点を実施
※1度も申告・決算期を迎えていない事業者は赤字事業者の補助率引き上げ対象外です。
補助金の対象となる取組事例
・高齢者・乳幼児連れ家族の集客力向上のための椅子・ベビーチェア・・・【機械装置費】
・生産販売拡大のためのオーブン・冷凍冷蔵庫・・・【機械装置費】
・チラシ・カタログの外注やDM発送・・・【広報費】
・新聞・雑誌などへのサービスの広告・・・【広報費】
・看板製作・設置費用・・・【広報費】
・ウェブサイト作成や更新・・・【ウェブサイト関連費】
・インターネット広告・DM・バナー・・・【ウェブサイト関連費】
・商品販売のための動画作成・・・【ウェブサイト関連費】
・オンライン含めた展示会出展料に加えて、関連する運搬費等・・・【展示会等出展費】
・事業計画に基づく販路開拓を行うための旅費・・・【旅費】
・新商品・商品の試作開発用の原材料費・・・【開発費】
・補助事業遂行に必要な図書等の購入費・・・【資料購入費】
・臨時的に雇い入れたアルバイト代・派遣料・交通費・・・【雑役務費】
・補助事業遂行に必要な機器等リース・レンタル料の経費・・・【借料】
・既存設備の廃棄・撤去費等・・・【設備処分費】
・店舗改装・バリアフリー化工事・・・【委託・外注費】
・利用客用トイレ等改修工事・・・【委託・外注費】
・移動販売用車両内装工事・・・【委託・外注費】
※「不動産の購入・取得」に該当するものは対象外。
(インターネット関連広告費の変更)
今回の公募からウェブ関連の経費は全てウェブサイト関連費にて計上するルール変更になっており、補助金交付申請額の1/4まで、またウェブ費だけでの申請はできないことになりました。
特別枠の拡充
■賃金引上げ枠として
事業場内最低賃金を地域別最低賃金より+30円以上(すでに達成している場合は現在支給している事業場内最低賃金より+30円以上)とした事業者
※本枠を申請する事業者のうち業績が赤字の事業者は補助率を3/4へ引き上げると共に加点による優先採択を実施
■卒業枠として
常時使用する従業員を増やし、小規模事業者の従業員数を超えて規模を拡大する事業者
■後継者支援枠
将来的に事業承継を行う予定があり、新たな取り組みを行う後継者候補としてアトツギ甲子園のファイナリストになった事業者
■創業枠として
産業競争力強化法に基づく認定市区町村や認定連携創業支援等事業者が実施した「特定創業支援等事業」による支援を過去3か年の間に受け、かつ、過去3か年の間に創業した事業者
■インボイス枠として
2021年9月30日から2023年9月30日の属する課税期間で1度でも免税事業者であった又は免税事業者であることが見込まれる事業者のうち、インボイス発行事業者に登録した事業者
(担当コンサルタントの独り言)
特別枠での申請は新陳代謝枠はほとんどの事業主が該当せず、他の枠は事業完了時点(最長で要項記載の実施期限日)において要件を満たしていない場合は補助金は不交付となるため、実際のところ「インボイス枠」に該当しなければ「賃金引上げ枠」しか選択肢はなさそうです。。。
◎優先採択のための加点措置
☑パワーアップ型加点
・地域資源等を活用し、良いモノ、サービスを高く提供し、付加価値向上を図るため、地域外への販売や新規事業の立ち上げを行う計画に加点(地域資源型)
・地域の課題解決や暮らしの実需にこたえるサービスを提供する小規模事業者による、地域内の需要喚起を目的とした取り組み等を行う計画に加点(地域コミュニティ型)
☑赤字賃上げ加点
・賃金引上げ枠に申請する事業者のうち、赤字である事業者に対して加点
☑東日本大震災加点
・福島第一原発による被害を受けた水産加工業者等に対して加点
☑経営力向上計画加点
・中小企業等経営強化法に基づく経営力向上計画の認定に対する加点
☑電子申請加点
・Jグランツを用いて電子申請を行った事業者に対する加点
☑事業承継加点
・代表者の年齢が満60歳以上の事業者で、かつ、後継者候補が補助事業を中心になって行う場合に加点
☑避難地域加点
・過疎地域の持続的発展の支援に関する特別措置法に定める過疎地域に所在し、地域経済の持続的発展につながる取り組みを行う事業者に対して加点
今後のスケジュール
申請受付開始:2022年3月29日(火)から
第8回受付締切:2022年6月3日(金)まで
応募方法:jGrantsによる電子申請または郵送による申請
今回の新特別枠では商工会発行の【事業支援計画書】が必須となったほか、経営力向上計画が加点、申請には郵送の申請を認めるなど、前回の低感染リスク枠と異なる点も多数あります。数カ月にわたって複数回の公募が行われますが、申請する場合は採択率が高い傾向にある初回公募枠がおススメです。また、不採択でも公募が続く限り何度でもチャレンジできますので、早い申請であればリベンジできます。
(↓商工会議所:小規模事業者持続化補助金専用サイト)
https://r3.jizokukahojokin.info/
当事務所の申請サポートの報酬目安(全国対応可)
当事務所では多数の採択実績のあるコンサルタントが事業主様のサポートを行っております。ホームページやサイト構築による広告宣伝や製造設備購入など新たな取り組みへのチャレンジを検討中の事業主様は是非ご相談ください。
小規模事業者持続化補助金 | ものづくり補助金 | 事業再構築補助金 | |
顧問契約 | 不要 | 不要 | 不要 |
着手金 | 無し | 100,000円 | 150,000円 |
成功報酬 | 交付決定額の20%または10万円のいずれか高い額 | 交付決定額の10%または50万円のいずれか高い額 | 交付決定額の10%または75万円のいずれか高い額 |
計画書の添削のみ
(アドバイス) |
1回2万円 | 1回5万円
無制限10万円 |
1回5万円
無制限15万円 |
※各補助金の加点要件(経営力向上計画・経営革新計画・事業継続力強化計画)の取得は別途
※ものづくり補助金および再構築補助金採択後の実績報告等(年次報告)は別途有償でのご契約となります。
お問い合わせ(☎:06-6306-4864)
ご相談は下記お問い合わせフォームへご相談内容をご記入のうえ、『送信』ボタンを押して完了してください(送信確認メールは配信されません)。
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