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社員の個人スマホを会社名義に変更する時の規定作成ポイント

2023/01/12

最近は社内に個人が所有するスマートフォンを持ち込んでよい会社がほとんどになりました。

そして、個人所有のスマートフォンはなんとなく会社の連絡網でも利用され、場合によってはスマホで仕事をこなしている若年層もいると聞きます。

会社からすれば、情報の漏えいリスクがあるとはいえ、個人が負担するスマホやタブレットのようなデバイス端末を業務に利用してくれるのであれば費用もかからないためお得と言えますが、従業員からすると私物を会社のために利用することには多少の抵抗があるかもしれません。夜間や休日にも個人のスマホにLINEのメッセージなどで連絡が来るようであれば、もはやプライベートの侵害であり、会社で負担してほしいと思うのも当然といえます。

しかし、私物のスマホ代をせっかく手当で支給しても社会保険料や税金が差し引かれ、本人への恩恵レベルが下がります。かといって、会社でスマホを購入して貸与するとなると、高額なスマホ代を負担したにもかかわらず辞めてしまったり、また紛失や故障の際に個人に弁償させるには法律上も難しく、中小企業の事業主としては躊躇してしまいます。業務利用を証明できれば個人名義であっても案分した実費を経費として計上可能とはいえ、実務が面倒すぎて現実的ではありません。

そんな中小企業事業主には、『個人所有のスマートフォンを会社名義に変更する』方法をおススメします。これならば購入費もかかりませんし、月額利用料は通信費として全額経費計上可能(消費税法上も課税仕入)、そして会社負担の上限や修理費の実費負担を制度化すれば「自分の大切なスマホ」と同様に節度をもった使い方が期待できます。

経営者ならばもちろん理解しているはずですが、会社の経費とするためには、

●会社名義で契約すること

●会社で費用を直接支払うこと(手当支給はNG)

●根拠となる規程があること

を具備しなければなりません。メンドクサそうと思ったかもしれませんが、びっくりするほど簡単なので、一つづつ確認していきましょう。

●会社名義であること

個人のスマホを会社名義にするためには、名義変更が必要で、面倒な手続きをイメージします。ところが、最近は名義変更もとても簡単。即日可能です。

(ソフトバンクの例)

①会社謄本、印鑑証明など、直近3カ月以内の会社証明を持参(コピーを取られるだけで返ってきます)

②クレジットカードか銀行引き落としのための銀行印を持参

③会社の従業員証明(名刺や社員証等)と身分証明書

以上を持参すれば、3,000円程度の手数料ですぐに変更できます。

★退職した場合には会社名義のため、解約しようと思えばできますが、退職者には個人に名義を戻すよう案内します。

さて、根拠となる規程の作成方法について確認していきましょう。

☑対象労働者の区分について

☑対象とする機器について

☑利用に関する制限(業務中の利用等)

☑休職・休業期間中の負担制限

☑退職時の手続き(返却・名義変更)

☑費用負担の範囲、上限

☑制度利用に係る誓約書

※小規模事業者であればあまり基本的な事項について具体性を記載せず、修理費用の負担区分や退職時の手続きについて「本人が理解できること」を重視し、簡潔なもので結構です。

いずれにしても現代の会社勤めでは少なからずスマホを仕事に使っているわけで、会社員にとって「携帯を持たない」選択肢は不可能ですので、昇給がわりに携帯代を会社負担してあげるとか、一定の勤続年数に達すると会社負担してあげるとか、とにかく社員なら無条件で会社負担してあげるとか、単なる昇給や手当支給よりも税・社会保険の面から会社にとってメリットがある制度ですので、導入を検討してみてはいかがでしょうか。

規定の作成については顧問社労士または当社までお問い合わせください。

(作成費用は55,000円、ひな型は22,000円となります。同業者はひな型を55,000円で販売します)

★会社所有デバイス貸与規程ひな型セット(貸与規程・利用誓約書)は22,000円。

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