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(管理職・一般職)ハラスメント防止研修の講師を担当させていただきました
2022/05/09
新型コロナの影響で長らくオンライン講習中心となっておりました職場のハラスメント防止実務研修について、2年ぶりに対面形式にて実施いたしました。参加いただいた皆様長時間ご苦労様でした。
ご存じ2022年4月から中小企業含めたすべての企業にハラスメント防止対策が義務付けられたほか、本年6月からは公益通報保護制度の施行が控えており、企業はハラスメント防止対策や公益通報に対する社内体制の構築を急いでいるところではあります。しかし社内の体制はある程度構築できても、職場のパワハラ防止に関するマインドの育成は一朝一夕で叶うものではありません。
パワハラ、セクハラなど憎むべきハラスメント関連事件は報道も多く耳にする機会が増加していますが、企業の実務としては千差万別、善悪とは別にそれぞれの立場によって「すべきこと」も異なります。つまり、わかっているようでわからない。知っているようで知らないのがハラスメント対策です。当社のような人事労務を専門に扱う業者でも実務では悩むことも多く、一般事業の担当者が頭を悩ませるのも当然といえます。窓口には社内制度の不平不満やカスタマーハラスメント関連など業務と直接関連するものから、借金問題や家庭不和など極めてプライベートな私生活の相談、時には上司や同僚が金品を受け取っているなど不正行為の内部通報まで予想もしていないようなあらゆる相談が寄せられ、それらは事業に一切影響しないとは言い切れない「人的リスク」といえます。
ハラスメント・リスクの早期発見や事故対策のため社内研修のニーズが高まっていることに伴い、相談窓口担当者を育成したい企業や、従業員の意識向上のため経験豊富な外部の専門家に研修してほしいというご依頼は年々増加しており、今回の研修では「基本的なハラスメントの類型をケーススタディで学びたい」、「実務の現場ではどう対応するのか」、「他社の失敗を自社に活かしたい」といったご要望があり、従業員として身に着けておくべき基礎知識から実践の初歩まで、多数のハラスメント対応実績のある講師が社内向けに事例やロールプレイを通じて「疑似体験」しながら学んでいただきました。
■ハラスメント対策担当者も困っている(よくあるお悩み)
1.ハラスメント対策担当を任命されたものの、実際にどう対応すればいいか不安
2.社内で研修を実施しているが、正しく教育できているかどうかわからない(自信が無い)
3.行為者から「ハラスメントしたかも」と相談が来た場合にどのように対応すればよいかわからない
4.被害者が強く秘密を希望した場合には会社に報告すべきではないか
5.リスクを事前にキャッチするため、他社の事例など具体的な方法を知りたい
6.相談窓口を有効に機能させるためにはどのようにすればよいか(全く相談が来ない)
■研修の目的
ハラスメントの基本と対応方法について座学を中心に実務を学び、相談しやすい職場環境の構築と意識向上、上司としての心構え、相談があった場合に自信を持って対応できるような防止対策担当者の育成に役立ちます。同時に、社内の研修費用を企業が負担することによって企業として講ずべきハラスメント防止措置義務を果たすことに繋がり、万が一事故が起きた場合でも会社が安全配慮義務違反(労働安全衛生法第3条)を問われ訴訟を起こされるリスクを回避することができます。
【裁判例①】セクハラ被害者が行為者及び会社の不法行為を相手取った裁判では方針の明確化、周知・啓発など適切な防止措置を怠っていたとして会社が損害賠償義務を負った事例(東京高判平成24年8月29日)
【裁判例②】セクハラ行為による懲戒処分(出勤停止・降格)を不服として管理職者が会社を相手取った訴訟では、会社はセクハラ禁止のポスターによる周知や全員参加の研修を実施していたことなど防止措置が評価され、懲戒処分が有効とされた(海遊館事件最判平成27年2月26日)
■研修の効果
☑ハラスメントに関する基本的な知識が身につきます
☑ハラスメントに関する企業の義務を正しく理解できます
☑相談窓口担当者の不安を減らし、適切に対応するための初動が理解できます
☑報告があった場合の調査について、悪化させないための姿勢を学べます
☑企業としての安全配慮義務レベルが高まります
対象者
一般従業員・社内相談窓口担当者・事故調査担当者・人事部責任者(役員)
※社内のパワハラ防止対策の基礎研修ですが、今回は希望があり事故調査担当者や責任者(役員)も参加されています。
過去の研修講師実績業種
教育関連・製造業・IT関連事業者・飲食チェーン・不動産業他
コース内容
ハラスメントの基礎と調査実務の体験コース(3時間コース)
※入室時の検温実施、研修中のマスク着用と研修室の換気など、感染症対策を徹底して実施しております。
■カリキュラム
1.ハラスメントとは(ハラスメントの基本をおさらい)
2.ハラスメントの法的責任
3.判例から学ぶハラスメント
4.ハラスメント担当者の実務対応方法(受電編)
5.調査担当者の実務対応方法(事故対応編)
6.被害者・加害者にならないための心がまえ
7.ハラスメントが起こる理由
8.もしもハラスメントを疑われたら(ロールプレイ)
■受講者のアンケート
(窓口担当者:30代女性) ケーススタディを通じて微妙なラインにあるものについてどう対応するべきか実務的な知識を学ぶことができました。相談があった場合に当事者や上司への報告をどうすればよいか迷うことばかりでしたが、今回の研修を通じて自信を持って担当できるような気持にかわりました。
(一般従業員:30代アルバイト女性) ハラスメントを受けた時には報告しなければならないことや、過去にセクハラで職場を退職したことがあるので、今の会社は真剣にハラスメント撲滅に取組んでくれている会社だと安心しました。自分もしっかり基礎を学んで、会社の取組に協力したいと思います。
(経営者:40代男性) SNSやマスコミへのリークなど企業の不正は隠せない現代においてハラスメントを隠蔽する行為はリスクが高いこと、早期解決のために責任者がコンプライアンスリスクを正しく理解し従業員に示すべき姿勢について学ぶことができました。研修費用は安すぎると思いました。
(調査担当者:役員50代男性) ハラスメントの事実調査には立場を理解することが大切だと学びました。ハラスメント対策には初動が大変肝心であり、各所の役割や解決に向けて協力をお願いするための実践的な方法について学ぶことができました。
講師:山田 雅人(社会保険労務士)
人事労務コンサルタントとして大企業から中小企業まで経営相談実績は400社以上。自らも従業員を雇用する実業家として経験した多くの失敗を活かし取引先企業の問題解決に熱心にあたっている。2016年から開始したハラスメント外部相談窓口サービス(労働ホットライン)は累計1,000件以上の個別相談に対応中。
(メディア掲載実績)
2020.4近代中小企業「KinChu」(中小企業経営研究会):ハラスメントが起きてからでは手遅れになる理由
2020.10近代中小企業「KinChu」(中小企業経営研究会)掲載:コロナ禍におけるテレワークの実態
2020.08t中小企業福祉事業団:コロナ災禍の雇用調整助成金と関わり方
■研修費用について
当事務所では顧問先以外の事業者様にも講師の派遣、研修会場の提供(当事務所)、オンライン研修などご案内しております。
資料を使った基本的な定型研修から、ロープレや質疑中心の実践的なオーダーメードの研修まで、ご要望に合わせてお見積りいたします。グループ会社や派遣先の合同研修も可。
(1時間あたり2万円、2時間以上から、交通費別)
➡中小企業もハラスメント防止研修を実施した方がいい?訴訟リスク対策です!
今すぐお問い合わせする(☎:06-6306-4864)
ハラスメントに関する体制構築、外部相談窓口の設置、研修などご相談やお見積り依頼は下記フォームへ内容をご記入のうえ送信してください(相談料無料)。
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