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【事業計画の書き方例】事業再構築補助金《新分野展開・業態転換》

2021/02/16

2021年最大の目玉補助金と名高い『事業再構築補助金』がいよいよ中小企業庁サイト上にて公表されました。

本補助金は予算が1兆円を超えるなど過去に類をみない規模で期待感が先行していましたが、コロナで経営が成り立たなくなった事業者が「業態を転換する」経費を補助するものであり、店舗を閉店して宅配専門にするような思い切った経営方針の変更でない限り対象にならないと思っている事業者さんも多いようです。

事業再構築補助金は個人事業主でも申請することができますので、コロナで売り上げが落ち込んでいる事業は新しいアイデア発掘に向けて補助金の概要を確認してみましょう。

 

申請要件

1.売上減少要件として

申請前の直近6カ月間のうち、任意の3カ月の合計売上高がコロナ以前(2019または2020年1~3月)の同3カ月の合計売上高と比較して10%以上減少していること。

2.事業再構築への取組みとして

事業再構築指針に沿った新分野展開、業態転換、事業・業種転換等を行うこと。

3.認定経営革新等支援機関と事業計画を策定する

補助金額が3,000万円を超える案件は金融機関(銀行、信金、ファンド等)も参加して策定。

4.付加価値向上の条件として

補助事業終了後3~5年で付加価値額(営業利益+人件費+減価償却費)の年率平均3.0%(グローバルV字回復枠は5.0%)以上増加、または従業員1人あたり付加価値額の年率平均3.0(グロV枠5.0%)以上増加の達成が可能なこと(未達は返金要件あり)

 

予算と公募

予算額は1兆1485億円

(本補助金は令和3年度内にて複数回実施される予定)

【中小企業】

通常枠:補助額100万円~6,000万円 補助率2/3

卒業枠:補助額 6,000万円超~1億円 補助率2/3

(※卒業枠は400社限定、増資・増員など別途要件)

 

【中堅企業(中小企業以上で資本金10億未満※調整中)】

通常枠:補助額 100万円~8,000万円 補助率 1/2(4000万円超は1/3)

グローバルV字回復枠:補助額8,000万円超~1億円 補助率1/2

(グロV枠は100社限定、売上減少15%、グローバル展開事業など別途要件)

 

特別枠等による加点

緊急事態宣言により深刻な影響を受けた中小企業は通常枠で加点措置、さらに特別枠を設けて補助率を引き上げ

対象事業者:令和3年1~3月のいずれかの売上が対前年または前々年同月比で30%以上減少している事業者(地域・業種の要件無し)は通常枠の審査で加点措置を実施

緊急事態宣言特別枠:対象事業者で下記に該当する事業者は特別枠として優先採択

 

中小企業の範囲

業種 会社規模
製造業その他 資本金3億円以下の会社 又は 従業員数300人以下の会社及び個人
卸売業 資本金1億円以下の会社 又は 従業員数100人以下の会社及び個人
小売業 資本金5千万円以下の会社 又は 従業員数50人以下の会社及び個人
サービス業 資本金5千万円以下の会社 又は 従業員数100人以下の会社及び個人

 

中堅企業の範囲

中小企業の範囲に入らない会社のうち、資本金10億円未満の会社(調整中)

 

補助対象となる経費について

事業再構築補助金は補助金の要項に記載された目的に沿った設備投資を支援するものです。

☑補助対象経費の例

(主要経費)

  • 建物費(建物の建築・改修に要する経費)、建物撤去費、設備費、システム購入費

(関連経費)

  • 外注費(製品開発に要する加工、設計等)、技術導入費(知的財産権導入に係る経費)
  • 研修費(教育訓練費等)、広告宣伝費・販売促進費(広告作成、媒体掲載、展示会出展等)
  • リース費、クラウドサービス費、専門家経費

※経費には上限が設けられる予定

☑対象とならない経費の例(補助対象外)

  • 従業員の人件費や旅費
  • 不動産、株式、走行用車両、汎用品(PC、スマホ、家具等)の購入費
  • 販売する商品の原材料費、消耗品費、高熱水費、通信費

 

どこでやるかまだ決まってないけど申請できる!?

再構築補助金を活用する事業は決まっているけれど、場所はまだ決まっていないという事業主の方は大変多いと思います。公募要領には、「交付決定後に事業実施場所を変更することは原則として認められない」との記載がありますが、交付決定とは採択された後の経費や実施内容を最終審査したうえで補助金額(の上限)が決定するものですので、申請時点で場所が決まっていなくても、「予定」且つ「概算費用」での申請も可能です。但し、交付決定時に申請内容に大きな変更がある場合は交付決定がおりませんので、大きな変更にならないよう、できるだけ具体的なところまでは詰めておく必要があります。

 

事業計画について

補助金の審査は事業計画を基準に行われます。採択されるためには、認定経営革新等支援機関と相談しつつ、「合理的で説得力のある事業計画」を策定することが必要とされています。補助金は誰もがみんなもらえるお金ではなく、優れた事業計画書を争うコンクールですので当然のことと言えますが、これがなかなか難しい。

事業計画に含めるポイント

☑現在の事業の強み・弱み、機会・脅威(いわゆるSWOT分析)、事業環境と再構築の必要性

中小企業はマーケティングの習慣がありませんので競合他社や自社事業を客観的に分析し文書化するにはなかなか骨の折れる作業ですが、補助金申請の基本中の基本ですので、自社事業の分析ができていない場合には「確かに儲かりそうな事業」であっても不採択になります。この作業はしっかり時間を割いて丁寧に作成しましょう。

☑事業再構築の具体的内容や市場の状況、優位性や価格など

公募要領に具体的な審査項目が掲載されます。「イノベーションの促進」も審査項目となる旨記載がありましたが難しい課題です。とはいえ、商業・サービス業などダメージを受けている業種・業界は再構築補助金の趣旨からいっても採択されやすいはずですのでチャンスともいえます。時代の変化に便乗すればイノベーションは起こしやすいはず。

☑既存リソースの活用+シナジー

リスクの高い新分野への思い切った展開といっても、今あるものを活用することで優位性がある点をアピールしなければなりません。要領にも記載されていますが、従業員をリストラしてまで挑戦するのはNG(100%不採択)です。無駄な投資を行うことなく今あるものを活用し、新事業に活かすことで早期に、確実に収益が見込まれる点もしっかりアピールしたい重要ポイントですね。

取り組みの事例

☑居酒屋店舗の営業を廃止し、オンライン専用の宅配事業を開始

(建物改修費用・機器導入費や広告宣伝費)

☑紳士服販売店舗を縮小し、ネット販売事業やレンタル事業に業態を転換

(建物改修費用・オンラインサービス導入のシステム構築費)

☑航空機部品関連設備の廃棄等を行い、医療機器部品製造設備を導入

(設備撤去費、設備導入費、従業員への研修費用)

☑イートインレストランを改修し、ドライブイン形式によるテイクアウト事業を開始

☑土木造園事業の土地をオートキャンプ場に変更

☑ガソリンスタンドをフィットネスジムへ転換

☑喫茶店の飲食スペースをコーヒー豆や焼き菓子テイクアウトへ変更

 

類型がわからない!?

『事業再構築指針の手引き』には、5つの類型として「新分野展開」、「事業転換」、「業種転換」、「業態転換」または「事業再編」のいずれかに該当しなければならいことが要件とされています。まず再構築補助金を申請する際にはこの類型に当てはまる事業を検討しますが、類型から検討するとなかなか案が沸きません。事業再構築補助金を検討する際には、事業の案を考えた後でどの類型に当てはまるか分類する方がアイデアが沸きやすいです。形式的な類型にとらわれ過ぎないように事業を優先して検討しましょう。

≪マーケティングが重要!?≫
申請する時点でその事業に自信があると想像できますが、補助金は外部識者による審査であり、いくら自信があっても「計画書」に記載が無ければ収益の根拠が乏しいと判定されて不採択になります。未来のことはわからないのは当たり前ですが、わからない未来でも具体化させるために新規事業の調査をしっかり行い、「言語化」してしっかり計画書に盛り込むことが重要です。中小企業はマーケティングが苦手ですので、他社と点差をつけやすい要所といえます。

 

補助金が入金されるまでのプロセスと入金後

※補助金が入金されるまで1年以上かかりますので、財務状況が相当悪化している場合には事業転換に係る経費の捻出先は「自己資金」なのか「融資を受ける」のか、また補助事業期間中にも十分なキャッシュが確保されており安全な計画であることをアピールする必要があります。再構築を専門家に委託する場合は金融機関との折衝能力があり、つなぎ融資に詳しい方であれば安心です。➡つなぎ融資は誰に相談すればいい?

補助金は採択されてからが本番です。事業終了後(補助金入金後)も5年間の年次報告や事業実施後の目標達成要件をクリアするため努力し続けなければならず、未達成の場合は補助金の返還が求められます。

 

申請するまえの準備

事業再構築補助金の申請は電子申請のみとされており、電子申請には「GビズIDプライムアカウント」が必要です。まだ取得されていない場合は発行に2~3週間かかりますので忘れないように前もって取得しておきましょう。

(第2回公募締切)2021年7月2日(金)【終了】

(第3回公募締切)2021年7月下旬から公募開始

※第5回までの公募予定となります。

最新のスケジュール確認⇒経済産業省新型コロナウイルス感染症関連特設サイト

 

補助金申請全般の注意点

補助金の申請は事業者自身が主体となって行う必要があり、申請者は事業計画の作成と実行に責任があります。「実質タダ」や、「丸投げでお金がもらえる」など、甘い言葉で近づく“自称”経営コンサルタントに「騙された」は通用しません。国のお墨付きを過大にアピールする経営革新等支援機関や税理士・中小企業診断士や行政書士など高度な有資格者事務所であってもぼったくりや採択後のトラブル相談が寄せられています。補助金申請は支援者によって結果は大きく変わりますが、報酬だけでなく手続きの範囲や採択実績、契約書類をしっかり確認してから委託するようにしましょう。

初めて補助金を申請される方や既に不採択となってしまった方はこちらから不採択になるケースをご確認ください。

事業再構築補助金の自力採択は不可能⁉

事業再構築補助金は一般の中小企業が申請できる補助金でも最大規模であり、申請書類も多く事務作業は膨大です。申請書類には支援機関の押印のある確認書類が必要という要件がありますが、付き合いのある金融機関に頼めば確認作業は無料で快く引き受けてくれるケースも多いようですので、自力で計画書を作成することは不可能ではありませんが、補助金申請経験の無い中小企業ならば事業計画書の作成作業だけでも1ヶ月以上、約100~200時間程度の作業時間を要するのが一般的です。また、求められる事業計画上の積算は詳細が求められており、高いレベルの会計知識と「再構築の必要性の根拠」としてマーケティング能力も高いレベルが求められるため、現実的には自力申請は困難です。この規模の補助金を本気で狙うならプロに委託するのが「常識」といえますが、再構築補助金を完全成功報酬で受託してくれる会社はほとんどありませんので、結果にかかわらず10~40万円程度の着手金は必要と考えておく必要があります。

 

当事務所の補助金申請サポート業務報酬めやす【全国対応可】

小規模事業者持続化補助金 ものづくり補助金 事業再構築補助金
顧問契約 不要 不要 不要
着手金 無し 100,000円 150,000円
成功報酬 交付決定額の20%または10万円のいずれか高い額 交付決定額の10%または50万円のいずれか高い額 交付決定額の10%または75万円のいずれか高い額
計画書の添削のみ

(アドバイス)

1回2万円 1回5万円

無制限10万円

1回5万円

無制限15万円

※各補助金の加点要件(経営向上計画・経営革新計画・事業継続力強化計画)の取得は別途

※交付決定後の完了報告、実績報告等(年次報告)は別途有償でのご契約となります。

 

各種補助金の相談はお気軽にお問い合わせください

メール相談・お問合せフォームへ

※ご希望の方にはZoom等によるオンラインセミナー、オンライン面談も行っております。

 

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